こんにちは。
広島一敷居の低いインテリアコーディネーター、ミヤカグの松本です。
2026年9月、全国から集まったインテリアコーディネーター仲間30名で、パリへ視察に行ってきました。
今年のテーマは「ル・コルビュジエを追いかけて」。
旅の全体まとめは、こちらの記事に書いています。
→ 2026年パリ・インテリア視察|広島の暮らしに持ち帰りたい11のアイデア
今回はその詳しいレポート第1弾、「コルビュジエ編」です。
見てきたのは、この3軒。
- サヴォア邸(パリ郊外)
- ラ・ロッシュ邸(パリ市内)
- ロンシャン礼拝堂(フランス東部)
約100年前の建築を見ながら、「これ、今の広島のおうちにどう活かせる?」をずーっと考えていました。
その中身を、たっぷり書いていきます。
1. サヴォア邸|実は、広島の原爆資料館のルーツ

まずはパリ郊外のサヴォア邸へ。
1931年に完成した、コルビュジエの代表作です。
コルビュジエが唱えた「近代建築の五原則」。
ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面。
これを全部そろえて形にしたのが、このサヴォア邸です。
建物を柱で持ち上げて、1階を吹き抜けの空間にする「ピロティ」。
これ、広島の人なら見慣れていませんか?
そう、平和記念公園の原爆資料館です。
原爆資料館を設計した丹下健三は、コルビュジエに強く影響を受けた建築家。
サヴォア邸から約25年後、戦後の広島の復興のシンボルとして、あのピロティの建物が建ちました。
遠いパリで見た建築が、実は私たちの街とつながっている。
広島の人にこそ見てほしい建築だなぁと思いました。

そして、インテリアの目線で気になったのが内装です。
テラコッタのような色の壁に、やわらかいカーブのアール壁。
100年前の建築なのに、今のトレンドそのもの。時代は巡りますね。
さっそく、お客様のおうちに「サヴォア風」として取り入れたいと思っています。
2. ラ・ロッシュ邸|色の塗り分けと、造作家具てんこ盛り

2軒目は、パリ市内のラ・ロッシュ邸。
今回の旅で、いちばん勉強になった建物かもしれません。
用途に合わせて、壁の色を塗り分ける
コルビュジエといえば「白い箱」のイメージが強いのですが、ラ・ロッシュ邸は壁の色がとってもカラフル。
おもしろいのは、部屋ごとに色を変えているのではないこと。
同じ部屋の中でも「この場所をどう使うか」に合わせて、色を塗り分けているんです。
壁を立てなくても、色で空間をゆるく分けられる。
これは日本のLDKでも使えそうです。
最初から、家具まで設計する

そして、私がいちばん注目したのが造作家具。
「家ができてから家具を選んで置く」のではなく、
最初から建築の一部として家具まで設計してしまう。
これがコルビュジエの考え方です。
ラ・ロッシュ邸で見た造作家具は、たとえばこんなもの。
- 壁と一体になった収納
- 階段下などのデッドスペースにぴったり納めた収納
- 部屋と部屋を仕切る、間仕切りを兼ねた収納
- ベッドと一体になった収納
- 食器棚などのキッチンまわり
- 部屋の真ん中に置かれたテーブルまで造作!
もう、造作家具てんこ盛りの住宅です。
広島のおうちでは?
これは、今の広島の住宅事情にぴったり合うと思います。
土地もマンションも高くなって、家は年々コンパクトになっています。
広い家なら、既製品の家具を置いて余白を楽しむのもいいのですが、
狭い家こそ、考え抜かれた造作家具の出番です。
家具と建築を別々に考えない。
リフォームにも力を入れていくミヤカグにとって、ものすごく参考になる空間でした。
見学しながら頭の中では、
「これ、◯◯さんちで提案してみよう」
「ここもいいかも」
「これもできる」
と、今かかえているお客様のおうちのプランが止まりませんでした(笑)
3. ロンシャン礼拝堂|光で、空間をつくる

3軒目は、ロンシャン礼拝堂。
パリから車で片道約6時間。スイスにも近い、フランス東部の小さな丘の上に建っています。
建築やインテリアをかじった人なら、写真で何度も見たことがある建物。
その実物を見られるなんて、感動でした。
このためだけに往復12時間かける価値、ありです。

いちばん心に残ったのは「光」です。
分厚い壁に、大きさも形もバラバラの窓。
そこから差し込む光が、時間とともに空間の表情を変えていきます。
どこから自然光が入るのか。
どこに影ができるのか。
明るくするところと、あえて暗くするところ。
照明器具も何も使わずに、光そのものが空間をつくっていました。
広島のおうちでは?
私も照明計画をするときは、明るいところと暗いところをつくるようにしています。
部屋全体をダウンライトで均一に明るくするより、明暗があるほうが、落ち着いて心地いい空間になるんです。
ロンシャンで、その答え合わせができた気がしました。
4. コルビュジエから持ち帰ったこと|「空間から考える」
3軒をめぐって、最後のロンシャンで、これからやるべきことの答えがひとつ出ました。
それは「空間から考える」ということです。
これまでのミヤカグ
間取り図や仕様書を見せていただいて、家具を選んで、カーテンを選んで、照明を選んで、ひとつの部屋にまとめる。
これからのミヤカグ
その一歩前から。
どう暮らしたいかをお聞きして、部屋そのものから一緒に考える。
- 壁や床はどうする?
- 家具で解決する? 造作したほうがいい?
- 照明の位置はどこがいい?
- 必要なら、間取りだって変える。
家具を売るミヤカグから、暮らす空間をつくるミヤカグへ。
ちょうど今、ミヤカグは建設業許可をとり、リフォームまで含めてご提案できるお店へと進んでいるところです。
そのタイミングでコルビュジエの建築をめぐれたのは、とても大きな経験でした。
畏れ多くも、巨匠コルビュジエの「建築と家具は一体のもの」という考え方を、自分たちなりに噛み砕いて、広島の普通の暮らしに落とし込んでいきます。
リフォームも、家具も、照明も、カーテンも。
全部を同時に、具体的に考えられるのが、ミヤカグの強みです。
よくあるご質問
Q. 造作家具と既製品の家具、どちらがいいですか?
A. お部屋の広さや使い方によります。スペースに余裕があるなら、既製品の家具で余白を楽しむのもおすすめです。反対に、階段下や壁のくぼみ、狭いお部屋など、限られた空間を使い切りたい場所は造作家具が向いています。ミヤカグには家具工場があるので、両方を比べながらご提案できます。
Q. 家具屋さんに、リフォームの相談もできますか?
A. はい、できます。ミヤカグでは内装リフォームも承っています。壁・床・造作家具・照明・カーテンまで、まとめてご相談いただけます。
Q. 照明の相談だけでもいいですか?
A. もちろんです。「部屋が暗い」「ダウンライトばかりで落ち着かない」など、お気軽にご相談ください。
まとめ
約100年前のパリの最先端の住宅には、今の広島のおうちで使えるヒントがたくさんありました。
- 色で、空間をゆるく分ける
- 狭い家ほど、造作家具で使い切る
- 明るさだけでなく、明暗をつくる
- そして、空間から考える
広島で、造作家具やリフォーム、照明のことでお悩みの方は、ぜひミヤカグにご相談ください。
広島一敷居の低いインテリアコーディネーターが、パリで見てきたことをたっぷり詰め込んでご提案します。
次回は【2】トレンド編。
メゾン・エ・オブジェで見つけた、これからのインテリアの色と素材についてお届けします。
→ 旅の全体まとめ「広島の暮らしに持ち帰りたい11のアイデア」はこちら
◇この記事を書いた人
松本理絵|インテリアコーディネーター
広島の家具・インテリアショップ「ミヤカグ」で、家具・カーテン・照明・リフォームまで住まい全体のコーディネートを担当。
「広島一敷居の低いインテリアコーディネーター」として、気軽に相談できるインテリアショップを目指しています。
→ スタッフプロフィールはこちら
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