STEP2 探る 私らしいキッチンの使い方は? 自分の暮らしスタイルをみつけよう先ほどの項目で、最近の全体的な流れとして、キッチンがオープンな場となってきている傾向にあるお話をしましたが、では、実際に、皆さん自身の暮らし方においては、キッチンとはどういう場であり、どういう機能を必要としているのか、少しさぐっていってみましょう。
いろいろなポイントをあげていきますので、自分だったら・・・の視点でみてみてください。 まず、キッチンのカタチ。 参考 >>調査の結果へ
昨年の秋に料理レシピサイト「クックパッド」の会員を対象にされた調査では、 お料理に集中したい方は独立した別部屋のキッチンを好まれますし、 8割の方が家族とコミュニケーションを大事にしながらのお料理、またはテレビを見ながらのお料理など、ながら料理のしやすいカタチを希望されていることがわかります。 キッチンのレイアウトを決めるときによくめやすとされる「ワークトライアングル」というのをご存知でしょうか。
これは調理作業上の動線をチェックする方法です。
「シンク」「コンロ」「冷蔵庫」を三角形を結んでみて、 この三角形をワークトライアングルと呼びます。 この三角形の各辺の長さがあまりに長すぎるとむだな動きが多くなるので、疲れる原因になります。また、短すぎると調理や配膳スペースが不足して作業効率が悪くなります。 そこで、一番いいのは、三辺の和が360cm以上600cm以下で、 でも、ここで一つ注意していただきたいのが、これは、調理をするだけの作業導線の話です。 ◆それぞれ書き入れてみます。
実際には、調理をした後にお料理をダイニングテーブルに運ぶ動き、
さらに食後に食器を下げる動き、 そして洗った食器を食器棚におさめる動きも必ず発生してきます。 みなさん、毎日のことですので、将来を見据えて、 ◆動線を書き入れてみますね。
もちろん、リフォームということなので既存の建物のいろいろな制約がかかってきて、
思い通りにいかないかもしれないです。 たとえば、最近住宅展示場などでよく見かけるようになった横並び配列。 これは食器棚も食卓も近くに配置できて動線はとてもつかいやすそうですが、 とても横長なお部屋が必要となってくるのでリフォームとなるとなかなか難しい配列かもしれません。 まずは、自分の必要としている条件や希望を明確にしていけたら —– では次にキッチンの素材について。
こうお伝えした時にみなさんイメージされるのは、キッチンの扉のことじゃないでしょうか。
確かに扉ももちろん木で作っているのですが、 うちの木のキッチンは中身の構造も全部本物の木、いわゆる無垢材でできています。
中身まで無垢の木でがっちり組んである木製キッチンなんですが、
これは特殊な例でして、世の中の大半の方はシステムキッチンを使われていると思います。 では、システムキッチンの中身はどうなっているのでしょう?考えられたことがありますか? 多くのシステムキッチンは木質ボードという木のくずを圧縮して作った 少しお値段の張るものになると、構造自体もホーローだったりステンレスだったり ※木のキッチンの耐久性は?とよくお客様に聞かれますが そうそう、話をもどして、キッチンの扉の素材は何がおすすめか、という話ですが、 「汚れをはじく」がウリのキッチンは、ぴかぴかの硬い塗装がしてあるので、 反射がないのでほこりも目立たないですし、汚れても汚れが目立たないので さぁ、私らしいキッチンは、みなさんにとってどのレイアウトで、どんな素材のものでしょうか? そして、キッチンの素材で一番気になるのはやはり天板、カウンタートップですね。 これは実際に作業をする場所ですので、やはり汚れの問題、お掃除のしやすさなど機能性がつきまといます。また、よく見える部分でもあるので、デザイン性も大切です。
大きくわけるとステンレスにするか、大理石系にするかにわかれると思います。 では、まずステンレス。
ヘアライン仕上げ、エンボス仕上げなどが主流かと思いますが、うちのお店ではバイブレーション仕上げという最初からわざと細かくランダムに傷を入れたマットな仕上がりのものが、艶がなくて木製キャビネットと相性のいいので人気です。
ステンレスといえばモダンなキッチンのイメージがあるのですが木も意外とよく似合うのでよくご提案させてもらっています。 デザイン性でいうと、ステンレスはどうしても銀色になってしまうので大理石系が人気です。あえて、大理石系と呼ばせてもらったのには理由があって、その中でも3種類、全く別物にわかれます。
人工大理石は色柄も大変豊富でデザイン的に使いやすく、また機能面もそこそこいいので、とても人気の素材です。見たことない方はおられないと思います。
よく、大理石を材料にして作った人工的な石 と思われている方も多いようですが。これは大理石という高級感ただよう名前に騙されがちなのですが、実は、100%樹脂です。 アクリル系 または ポリエステル系 に二分されるのですが合成樹脂、つまりプラスチック素材でできています。 大分性能もよくなってきてると聞きますが、樹脂なので一口に人工大理石といってもグレードによって性能に違いがけっこうありますので、汚れは沁みないのか、熱い鍋を置いても大丈夫なのか、樹脂なので長年使うと黄ばんで来たりしないのか、などどんな人工大理石を使ってある商品なのかよく確認されたほうがいいです。 ミヤカグで使用している人工大理石はデユポン社のもので特にすぐれた性質を持つ樹脂を使ったものなのでご安心ください。
そして、とにかく美しくて高級感も感じられるのはやはり天然石です。本物の石です。天然のものゆえに大きいサイズだと途中で継ぎ目が入ったり、石の表面が多孔質で汚れが入ったりと欠点もありますが、質感はほんとにいいので、やはり本物志向の方、輸入住宅などインテリアにこだわられている方などは天然石を選ばれます。ミヤカグのショールームに展示しているキッチンも、この本物の石を使ったトップをのせていますので、うちで作るキッチンは、天然石もよく使っています。
そして、最近、少し手が届くお値段になってきたので、目にすることが多くなってきた人造石
まぎらわしいですが、エンジニアドストーンとか、クォーツストーンと呼ばれる新素材があります。これは、人工大理石とは違い、90%以上が天然石で、それを固めた素材で、汚れやすさ、もろさといった天然素材の欠点を克服しつつ、天然石の質感や風合いをもつといういいとこどりの素材です。これはご覧になったことがある方はまだ少ないのではないかなぁと思い今回の展示キッチンに使ってみましたので、ぜひ、ご覧になってください。かなりおすすめの素材です。(現在、ショールームに展示してあるキッチンに使用しています)
いずれも、大理石系だと色がらが豊富な中から選べますので、お部屋のイメージに合わせてデザイン性を重視して選んでいただけます。 ほかにも、皆さん必ず悩まれるガスがいいのかIHがいいのか、それともラジエントヒーターがいいのかなど機器の話。壁面はキッチンパネルかタイル貼りか、使いやすい水栓の話、ワークトップの高さは?などいろいろ選択肢として知っておいていただきたい情報があるのですが、後半部分で実例写真をたくさん見ていただきながらその都度説明していけたらと思います。 もう一つだけ、私らしいキッチンをさぐるためのポイントをみつけてみましょう。 キッチンの仕様、ハード面の話ではなく、今度はソフト面、キッチンの使い方 の話です。キッチンで何をするか。いろいろされる方もあるとは思いますが100%全員の方が、お料理を作られますよね。 お料理を作って、盛り付ける場所 これがキッチンのメインの役割です。
もしかしたら立たずにイスや車いすに座ってされる方もおられるかもしれませんね。それならそれでそれ用のキッチンの作り方があります。
調理の仕方、盛り付け方のパターンもきっと人それぞれ。そのスタイルによって必要な作業スペース、または調理機器、そして食器たちの収納の状態が変わってきます。それに応じたキッチンが使いやすいキッチンとなります。 さぁ、みなさん、お料理、どんなふうにしてますか? とお聞きしてもなかなか答えづらいと思いますので、少し具体的に聞いてみましょう。
この手羽元、今日はこれを調理するとしましょう。唐揚げでも、最近はやりのノンフライヤーでも、煮込み料理でもオーブン料理でもなんでもいいのですが、皆さんなら何にするか考えて、何かのお料理にして、今夜は家族みんながそろう晩御飯だと想定していつものお気に入りのお皿に盛りつけてみてください。
はい、盛り付けましたか? 我が家は、子どもたちも食べ盛りなのでけっこうな量がいるので、揚げたりするのがめんどくさいのでオーブンにお任せすることがおおいです。
みなさんの頭の中に盛り付けていただいた手羽元は、どっちのパターンでしたか。
Aの 個別盛り派 と Bの 大皿盛り派 どちらのパターンかで、盛り付けに必要な作業スペース、そして日頃よく使う食器たちの収納の状態が変わってくると思います。 なんでも個別盛りをする派の方は小さ目の器、小鉢を家族の人数分、沢山の種類を持たれていることでしょう。そうなると、断然、食器は引き出し収納が便利です。 盛り付けひとつ例にとっても、キッチンプランは変わってくるのがわかっていただけたでしょうか。ご家族が夫婦二人の方と食べ盛りの子供がたくさんおられる方では必要とするものも場所も違ってきます。 もっと細かいところでお料理の仕方などにもよってプランは変わります。 たとえば漬物を付ける人は漬物のたるをおく場所が、パンを焼く人は、オーブンやこね機や発酵器など機器の置き場所が・・・お弁当を毎日作る人はお弁当グッズの置き場所が。
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